All Things GymがKuoのドキュメンタリー動画を公開しています。世界で最も動きに無駄のないウェイトリフター、と個人的に思う1人です。
Kuo Hsing-chunのプロフィール
誕生日:1993年11月26日
出生地:台湾 宜蘭市
身長:155cm
階級:59kg級(2020年3月現在)
スナッチ:106kg 【世界記録】(2019年4月)
クリーン&ジャーク:140kg 【世界記録】(2019年4月)
トータル:146kg 【世界記録】(2019年4月)
元々は陸上とバスケットボール選手だった
陸上をしていた中学の頃、Kuoの爆発力や筋肉運動の協同(coordination)、柔軟性に気付いたコーチが重量挙げを薦めたのがきっかけ。
ロシア人と中国人から学んだLinコーチ
現役引退後にコーチをしていたLinは、重量挙げのクラスがない時は台中から高雄まで車を飛ばしてロシア人コーチに教えてもらい、2007〜2010年は中国人コーチに教えてもらっていたそうです。なので、ロシアと中国がバックグランドになっており、視点も彼らの影響を受けているとのこと。
週6日の練習
この取材が行われたのは2019年3月なので、翌月にアジア選手権(中国・寧波)を控えている時期です。
こういう試合直前の時期は”If I can go heavy, then I’ll go”、つまりいける重量までいくそうです。
月水金はスナッチ、クリーン&ジャークの練習。
火木土は苦手なことを練習。
小さな力で重い重量を挙げる
「練習で重要なのは重さだけでなく、軽い重量で自分自身、体をコントロール方法を学ぶこと。そして、小さな力で重い重量を持ち上げる方法。それには技術とマインドが必要。」
コーチが、練習中にすぐにすべき2つのこと
「1つはすぐに選手を励ますこと。もう1つは選手の乱れたフォームをすぐに修正すること。」
「コーチは映画監督のようなもので、選手の調子が悪い時にどうやったら良くなるか、また調子が良い時にはもっと良くなるにはどうすれば良いかを考える。BetterはあるがBestはない。」
バランストレーニング
ウォームアップから朝がスタート。
重量を持った状態でのバランストレーニング。このトレーニングのおかげで、慢性的な膝の痛みに悩むことがなくなったそうです。
重量挙げのキャリアは、勘違いが生んだ
中学の陸上大会のリレーに出場した際にバトンパスを失敗。トイレで大声で泣き「もう陸上なんか辞める!」と言った翌日に、重量挙げの大会で金メダル。
が、Kuoは重量挙げが嫌いで学校にも行かなかったので、バスケットボールや陸上チームからも離れてしまうことに。でも、運動や友人たちと競争するライフスタイルが大好きなのは変わらなかったので、チームメイトにコーチに「戻りたい」と頼んでもらったそうです。
OKと言ったコーチは、「その代わり重量挙げの練習もやりなさい」と条件を付けました。
が、それはKuoの勘違いで、コーチは「陸上か重量挙げか、どちらかを選びなさい」と言っていたということが2016年か2017年にコーチと雑談をしてて、たまたま分かったという。
が、重量挙げは今でも好きではないらしいです。とはいえ、重量挙げがKuoの人生を大きく変えたのは事実で、彼女をサポートする家族にも影響があったようです。
若い選手の育成にも興味があるようです。